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従業員の接客時の言葉遣いは適切?身につける方法や接客時に間違えやすい敬語とは
- 2021/10/26
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接客時の言葉遣いは、普段の会話とは違う丁寧な話し方が求められますが、敬語に慣れ親しんでいない従業員のなかには間違った言葉遣いをする人もいます。たった一人の従業員が間違った敬語を使っているだけで企業の評判を落とすリスクがある時代ですから、従業員の言葉遣いは要チェックポイントです。この記事では、従業員に正しい言葉遣いを身につけてもらう方法を紹介します。
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1.正しい敬語が使えないと起こりうるリスク
サービス業における接客の前提条件は「お客様は丁寧に扱ってほしいと思っている」と認識することです。お客様の立場で考えると、どんなに素晴らしい商品やサービスの提供を受けても、丁寧な接客がなければ満足度は下がってしまいます。だからこそ、丁寧な接客が必要で、そのための基本として正しい敬語を身につける必要があるのです。もちろん、敬語を崩した話し方は親近感が生まれやすいメリットはあるものの、正しい敬語をマスターできていなければお客様に不快感を与える可能性が高くなります。
また、インターネット上には多数の口コミサイトがあるので、言葉遣いの悪さにより「態度が良くないお店」「従業員教育ができていない会社」などのレッテルを貼られるケースも少なくありません。結果的に企業イメージを下げてしまうリスクもあるので、すべての従業員に正しい言葉遣いを身につけてもらう必要があります。
2.敬語の種類
従業員に正しい言葉遣いを身につけてもらうには、まず敬語の種類を知る必要があります。人事担当者や教育担当者も、おさらいの意味を込めて確認しておきましょう。
・「尊敬語」…相手の動作を高めて敬意を表す
例/いらっしゃる おっしゃる
・「謙譲語」…自分をへりくだることで相手に敬意を表す
例/申し上げる お目にかかる
・「丁重語」…相手がいない場合で自分の動作をへりくだる表現
例/参る 申す
・「丁寧語」…丁寧な言葉遣いで敬意を表す
例/です ます
・「美化語」…上品な言葉づかいで敬意を表す
例/お料理 ご飲食
サービス業界の現場では毎日のように使われる言葉ですから、現状確認をするとともに周知を図りましょう。
3. 7大接客用語
特に、飲食業や接客業で使用する「7大接客用語」は、朝礼などで従業員が集まって唱和している様子を見かけます。ほとんどの企業で7大接客用語としているのは以下の言葉です。
1.いらっしゃいませ
2.かしこまりました
3.少々お待ちくださいませ
4.お待たせいたしました
5.恐れ入ります
6.申し訳ございません
7.ありがとうございます
企業によっては「少々お待ちくださいませ」「申し訳ございません」を省いて5大接客用語としていたり、「失礼いたします」を加えて8大接客用語としていたりするなどさまざまです。いずれにしても、頻繁に使用する言葉ですから自然と使えるようにトレーニングしておく必要があるでしょう。なお、言葉を発するだけではなく、表情や声のトーンも大切です。「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」は、笑顔でなければ意味がありませんし、「お待たせいたしました」「申し訳ございません」も場の雰囲気に合わせた表情や声のトーンが求められます。お客様満足度に直結するため、接客用語とセットで教育しましょう。
4.お客様にお願いをするときは柔らかい表現を使う
お客様に対して敬語を使うのは大前提ですが、敬語はケースバイケースで工夫が必要です。たとえば、行列ができるほどの繁盛店の場合、お客様に外で待ってもらうことになります。その際に「順番にお並びください」といった命令口調で話してしまうと、上から目線や冷たい印象を受けるお客様もいるでしょう。このような表現は「恐れ入りますが、ただ今満席ですのでこちらにお並びいただけますでしょうか?」と言い換えられます。お客様に判断を委ねる伝え方になるため、お客様も不満を抱きにくく、クレームが発生するリスクを抑えることが可能です。
このように「申し訳ございませんが」「恐れ入りますが」などのクッション言葉を使用したり、語尾を疑問形にしたりする話し方によって印象アップにつながります。ほんの少しの工夫がお客様満足度につながるため、従業員教育に取り入れることをおすすめします。
5.接客時につい使ってしまう間違えやすい言葉遣い
サービス業界にいるすべての企業が正しい敬語を使っているとは限りません。他社の店舗を訪れた際に間違った敬語に気づき、自社の店舗が心配になるケースもあるでしょう。ここでは、間違えやすい言葉遣いと適切な表現を紹介します。
5-1.「〜円からお預かりします」
レジ対応でよく使われる言葉ですが「から」は場所の起点を表す言葉です。「A地点からB地点まで」などの使い方が正しく、レジ対応で使用する言葉遣いとしては適切ではありません。また、お金を預かるのは「お客様『から』」なので「~円から」とするのは不自然です。なぜ「〜円からお預かりします」という表現が広く使われるようになってしまったのかは諸説ありますが、本来は「~円、お預かりします」と話すのが正解。ちなみに、支払い金額がぴったりの場合はお釣りを返すわけではないので「~円頂戴いたします」が適切な話し方です。
5-2.「〜でよろしかったでしょうか?」
こちらも接客対応でよく耳にする言葉ですが、適切なのは「~でよろしいでしょうか?」です。たとえば、お客様が来店した際に、目の前にいるお客様に対して「2名様でよろしかったでしょうか?」といった使い方をしているお店もありますが、過去形で話すのは違和感を覚えます。今現在のことを確認するのですから「〜でよろしいでしょうか?」と現在形で話すのが適切です。
5-3.「こちらにお座りください」
この表現は間違っているというわけではなく、言葉のもつイメージの問題です。そもそも「座る」の尊敬語は「お座りになる」「座られる」ですから、尊敬語を使用するという観点からは間違った使い方とは言えません。一方で「お座り」という表現は、犬のしつけにある「おすわり!」や、子どもに対する「お座りしてね」などを連想させてしまいます。そのため、接客時には「こちらにお掛けください」とするのが適切です。
6.接客における正しい言葉遣いを身につける方法
従業員が間違った言葉遣いをしている場合は修正が必要ではあるものの、できれば効率よく短期間で行いたいところです。そこで、従業員全員に接客における正しい言葉遣いを身につけさせる方法を紹介します。
6-1.マニュアルの用意やロールプレイングをする
店舗を運営するための接客マニュアルは企業規模にかかわらず用意しているはずですが、身だしなみや業務の流れなどは書かれていても、細かい言葉遣いまで明確に記されているでしょうか。今一度、言葉遣いのルールが明記されているのか、間違った言葉遣いで書かれていないか、自社のマニュアルを確認してみましょう。マニュアルが整備されていなかったり、用意していても活用できていなかったりする場合は、サービスレベルを底上げするためにも早急に対処する必要があります。
また、身につけた言葉遣いをスムーズに使えるように、従業員同士でロールプレイングをおこない、互いにチェックするのもおすすめです。可能であれば、言葉遣いに関する研修を開催するのもよいでしょう。ただし、研修の講師を担当できるほどの人材がいなかったり、担当者がいても正しい言葉遣いに関する知識が薄かったりする場合は、研修の効果は得られにくくなってしまいます。
6-2.研修や講座を受講する
従業員に正しい言葉遣いを身につけてもらうには、外部の研修や講座を受けるのが効果的です。ホスピタリティ&グローイング・ジャパンでは、サービス業に特化した定額制のオンライン研修サービス「GA LIVE+」や、ロールプレイやディスカッションを通して学べる体感型研修サービス「GA Premium」を用意しています。サービス業界に携わる人に欠かせない「おもてなしの心」や接客スキルについて、座学で知識を深められるほか、実践的な研修で身につけることが可能です。もちろん、研修や講座の受講により正しい言葉遣いもマスターできます。
忙しい現場ではたらく従業員には、スマホやパソコンで接客マナーが学べるクラウド型学習サービス「GROWING MOBILE(グローイング・モバイル)」もおすすめです。約3000問のクイズ形式で、正しい言葉遣いをはじめとした接客に必要な知識を学ぶことができます。
まとめ:正しい言葉遣いで接客のホスピタリティをあげよう
言葉遣いや言葉の選び方が間違っているとクレームにつながる恐れがある一方で、適切で正しい言葉遣いができると企業のイメージアップにつながります。お客様に「またこのお店に来たい!」と思ってもらえれば収益向上も可能です。ホスピタリティ&グローイング・ジャパンの研修や講座は、月額定額制のため従業員育成にかかるコストを抑えられます。GA LIVE+やGA Premium、GROWING MOBILEで従業員に言葉遣いを身につけてもらいましょう。
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